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順序としては、まず私たちが企業を見るときに最も身近な尺度としてなじんでいる企業財務分析の手法に従って、企業価値とは何か、企業価値をどう評価したらよいかを考えてみることにしましょう。
企業の清算価値と存続価値です。
投資の対象として会社を分析するときの最も基本的な視点は、会社の企業としての「価値」をどう評価するかです。
会社には法人として権利を取得したり債務を負担したりする主体であるという側面と同時に、株主をはじめとする投資家に利益をもたらす源泉としての側面がありますから、そうした利益源泉として一定の資産的な価値が発生します。
これまでは、配当の割引現在価値が株式の価値であるという言い方をしましたが、そうした株式の価値とは利益源泉としての企業価値が配当というルートを通って株主の手元に実現したものだと言うことができるでしょう。
さて、私たちが企業の価値というとき普通に思い浮かべるのは、企業が保有している様々な財産を市場で換金したときの予想手取り額、すなわち企業財産の総市場価値でしょう。
確かに、企業あるいは会社の一つの側面は、ビルや工場設備などの財産を所有する主体としての機能を果たすところにありますから、その市場価値は直ちに企業価値を構成しそうです。
この観点から企業価値を測るとすれば、それは企業が所有している一切の資産の時価評価額となります。
具体的にいえば、企業が所有している工場や在庫品あるいは特許の使用権などといった有形無形の財産を時価評価して、それを企業価値とするわけです。
もし企業がいわゆる時価評価会計を採用していて、その所有する一切の資産の時価評価額を貸借対照表に完全に記載しているとすれば、貸借対照表の左側すなわち資産サイドの合計額はその会社の企業価値を表していることになります。
要するに、この意味での企業価値とは、その企業を解散して資産を売り払って清算するとしたときにいくらの現金が残るかということですから、これは企業の「清算価値」と呼ぶことができます。
しかし、企業価値はこれだけではありません。
前に例として説明した企業、つまり、ハムサンドを作って売るだけで、現時点では掛けで買った原材料のハムと。
パンしか所有していないという企業を想像して下さい。
この企業の価値は所有しているハムとパンの合計額でしかないでしょうか。
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